英会話おもしろ記事①

パソコンではない「PC」?!

英語を話すときに知っておきたい、「ポリティカル・コレクトネス」。

鎌倉市大船の英会話教室、ユリシーズ英語・英会話で講師をしていますNaokoです。
今日は「PC」についてお話したいと思います。と言ってもpersonal computer(パソコン)ではありません。
political correctness (ポリティカル・コレクトネス)
この2単語の頭文字を取って略してPCと表記します。


実は近年、PCがやかましく言われるようになってきています。
英語を使う際に知らないと思わぬ誤解を受けることもあるので、是非とも確認してみましょう。
その代表的なものをご紹介します。

 

Firemanは間違い??
実は先日こんなことがありました。
英会話のレッスン中に段々と消防車のサイレン音が近づいてきたのです。
そこで一人の生徒さんが、こう叫ばれました。
「Fireman!」


確かに気持ちは分かります。そして、決して間違いではありません。
しかし、最近の傾向からするとこの発言はあまり歓迎されません。
なぜなら、どこからかこんなツッコミが入りそうではないですか?
「消防士は男だけの職業ではないはずだ!」


なので正しくは、
fire fighter (ファイヤ ファイター):消防士
と言いましょう。

 

political correctnessって何ですか?
political correctnessは日本語では「政治的に正しい言葉遣い」とも呼ばれています。
つまり、「政治的・社会的に公正・公平・中立的で、なおかつ差別・偏見が含まれていない言葉や用語のことで、職業・性別・文化・人種・民族・宗教・障害者・年齢・婚姻状況などに基づく差別・偏見を防ぐ目的の表現」を指します。
簡単に言うと「差別的な表現は避けよう」ということです。


この動きは1980年代のアメリカで始まったと言われています。
最近では、アメリカ大統領選でトランプ氏がPCでない発言を沢山していたので、話題になりました。

 

具体例を見てみましょう
では早速、具体例で確認してみましょう。(→の後の言葉がPCに当たります)
よく言われるのが、


・stewardess (スチュワーデス)→ flight attendant (フライト アテンダント)
・policeman → police officer (ポリス オフィサー): 警察官
・chairman → chairperson (チェアーパーソン): 議長
・housewife → home maker (ホーム メイカー):主婦/主夫

 

また身体に関わる表現では、


・deaf (デフ:耳が聞こえない) → hearing impaired(ヒアリング インペアード):聴覚障がいの
・blind (ブラインド:目の見えない) → visually-challenged(ヴィジュアリー チャレンジド):視覚障がいの
*handicapped(ハンディキャップト:障害のある)もあまり好ましくないという人もいます。その場合は、他の単語で「障害のある」という意味のimpairedやchallengedを使いましょう。

 

他にも、


・poor (プアー:貧乏な)→ economically challenged(エコノミカリー チャレンジド):経済的に恵まれていない
・bald (ボールド:頭がはげた)→ hair disadvantaged(ヘアー ディスアドバンティジド):頭髪に恵まれない
ただ、ここまでくると婉曲すぎて嫌みに聞こえそうな気もしますが…

 

皆さんはいくつ知っていましたか?
これからは、上記の単語を使うときには少しだけ気をつけてみて下さい。
ただ、あまりにも頑なに守りすぎるとsnobbish(スノビッシュ:お高くとまった、知識を鼻にかけた)だと思われてしまうかも?!
もちろん、他にもまだまだたくさんありますので、興味ある方はネットで調べてみて下さいね。

 

それでは、また。
The pen is mightier than the sword. (ペンは剣よりも強し)